“親”だけじゃない「モンスターチルドレン」の実態

相手の立場を一切配慮せず、常識外れの行動やクレーム、無理難題の要求を繰り返す「モンスターペアレント」が急増するなか、近ごろはそれをしのぐ勢いで「モンスターチルドレン」まで急増しているという。「モンスターペアレントに、モンスターチルドレンあり」とも言われる、恐るべき現場の実態とは。

 東京都内で小学1年生の担任を務める女性教諭は、ここ数年児童の言動が大きく変わってきたと嘆く。

 「些細なことでも注意すると『うるせぇなぁ。やってらんねぇよ』『家でもこうだもん』『小さいころからこうだもん』と、反抗的な態度に豹変します。さらに注意すると『それなら、明日死んでやる』と叫び、ひどいときは椅子を持って振り回すこともあります」

 ほかにも、「授業中に机の上に立ち上がり、降ろそうとする教諭に殴りかかったあげく、『僕が落ちて死んでもいいのか』と怒鳴り返す」「図画工作の時間『どこを切るの?』『何を書くの?』と質問責めし、すぐに応じないと怒り出す」など、事例は枚挙にいとまがない。

 また、教師以外にも、モンスターチルドレンの“攻撃”にさらされる関係者もいる。

 「保護者の迎えを待つ小学1年生女児が、係の保護者に向かって『ちょっとこれ持っててよ!』と荷物を持たせ、母親が迎えに来ると『ちょっと、もう返してよ!』と礼も言わず立ち去った」「小学生女児が、学校の指導教諭に向かい『触るな! 触ったらセクハラで教育委員会に訴えてやるぞ!』とすごんだ」「小学校教師が授業中立ち歩きクラスメートとおしゃべりする高学年男児を大声で叱ったところ、『腕を強く引っ張るなどの行動があった』と人権侵害を訴え、校長とともに謝罪させた」

 このようなトンデモ児童らは、周囲の大人が強く出られないことを見切ったうえで“権利”を主張しており、まさに「言いたい放題やりたい放題」。しかも、その親も「モンスター」であることが多く、モンスターペアレントとは切っても切れない関係だという。

 元中学校教諭で教育評論家の尾木直樹氏(法大教授)も「『自分だけはモンスターではない』と妄信する親ほど、モンスターペアレントのケースが多い。同様に『ウチの子に限って…』と信じ切っている親が、次々とモンスターチルドレンを出現させている。現場も疲弊しており、事態は悪化の一方だ」と分析する。

 親のみならず児童からも追いつめられる教師が気の毒だが、尾木氏は「(教師は)ハッキリ言ってやってられませんね。要求をゴリ押しする親の姿を見れば、子どもだって他人に行動を指摘されることを奇異に感じるのも必然。地域やPTAといった大人のコミュニティーが対応策を協議し、“Wモンスター包囲網”を形成するしかない」と話している。


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