しまむら低コストモデルに限界か 上場来初の上期売上高前年割れ

カジュアル衣料品専門店大手しまむらの業績に急ブレーキがかかっている。

 同社の主力業態である「ファッションセンターしまむら」の2008年度全店売上高は、上期累計で前年同期比0.2%減となり、1991年8月に東証一部に上場して以来、初めて前年を割った。

 原因は、同社最大の強みである商品の「安さ」を提供するのが難しくなっていることにある。

 衣料品製造小売業(SPA)と違い、メーカーからの仕入れで商品調達をする同社には、原材料価格高騰による調達コスト上昇が大きく影響する。

 業界では「以前と同じ価格での商品調達は不可能」(衣料品専門店幹部)といわれる。主な商品調達先の中国では「人件費が前年比2〜3割上昇」(同)するほど環境は厳しさを増している。

 この3月に、同社はチラシに掲載した目玉商品を約40%割引する「レジ割引」を中止した。理由は「商品価格の信頼性を高めるため」というが、商品調達コストの上昇を小売価格に転嫁したと見るのが自然。しかし、4月から来店客数は落ち続け、6月には前年同月比6.5%減、売上高は同5%減となった。

 7月に再開したところすぐに客数は同3.5%増、売上高は同6.5%増に回復。同社顧客にとって最大の魅力が「安さ」であることが実証されたかたちだ。

 しまむらは業界最先端の在庫・物流管理システムによる低コスト構造を実現し、それが低価格商品を生み出し消費者に受け入れられてきた。従来なら調達コストが上昇したとしても、販売管理費の削減などで吸収したが、この1年の急激な原材料価格上昇は、同社の低コスト構造でも対応し切れなかったということだろう。

 国内小売市場は原材料価格上昇と景気後退による消費意欲減退という二重苦の状況。従来どおりの低価格を維持するためにさらなる低コスト構造が実現できるかが、今後のしまむらの業績を左右しそうだ。


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